筋トレのしすぎは寿命を縮める?
「筋トレのしすぎは寿命を縮める」と言われますが、これは一体どういうことなのでしょうか。
筋トレを含めた運動は身体に良さそうだし健康のためにやるべきのように思います。
しかし、実は筋トレのしすぎは返って寿命を縮めてしまう可能性があるのです。
この記事では筋トレのしすぎが寿命を縮めるわけについて紹介していきます。
この記事の目次
筋トレのしすぎは寿命を縮める?
「筋トレのしすぎは寿命を縮める」このように言われる背景には活性酸素の存在があります。
活性酸素と聞くとなんとなくネガティブなイメージを持つかもしれません。
老化、ガン、生活習慣病など、確かにこれらは活性酸素が過剰に発生することで引き起こるリスクが高まります。
しかし、活性酸素は酸素を活性化し免疫機能や感染防御などの役割を果たしてくれるもの。
だから、ある程度身体には必要なのです。
筋トレのしすぎが寿命を縮めると言われるワケ
筋トレをすると寿命が縮むと言われているのは、筋トレをすることにより多くの酸素が必要になるから。
特にハードに筋トレをした後「ハーハー」と息切れした経験があるのでは無いでしょうか。
筋トレをしている時って、明らかに普段より酸素が必要になりますよね。
このように筋トレを含む運動をすると多くの酸素が必要になり、その分多くの活性酸素が発生するため寿命を縮めるといわれているのです。
筋トレなどの運動は本当に寿命を縮めるのか
これに関しては諸説あるので、山本義徳先生の「活性酸素とスカベンジャー」という著者を参考に説明していきます。
まずは、こんな研究を紹介しましょう。
平均52歳のイギリス人80306人を対象にしてスポーツ別に健康への影響を分析しました。*1
この研究によると、
- テニスやバドミントンなどのラケット競技では心疾患リスクが57%減
- 水泳は41%減
- エアロビクスは36%減
という結果になりました。これらを読み解くと運動は身体に悪いどころかむしろ良い働きをしています。
しかしサイクリングやフットボール、ランニングでリスクの低減は起こらなかったとのこと。
また家事やガーデニングもリスク低減は起こらなかった。
ではなぜ、このような違いが出たのでしょうか。
活性酸素が多く発生すると抗酸化酵素の活性が高くなる

私たちは酸素を吸って生活しているため、常に活性酸素が発生してしまいます。
それにもかかわらず普通に生活できているのは、抗酸化酵素が働いていてくれるから。
活性酸素と抗酸化酵素のバランスが取れているから健康的な毎日を過ごせているのです。
しかし運動をすると活性酸素が増えるはずなのに、身体に良い影響が出たのはなぜでしょう。
それは、抗酸化酵素の働きも強くなったから。
つまりは活性酸素が多く発生すれば、その分抗酸化酵素の働きが強くなるということ。
そして、日常的に抗酸化酵素の働きが強くなることで運動をしていない時も活性酸素を除去でき、全体として身体に良い影響を及ぼしたと言えるでしょう。
抗酸化酵素の働きにも限界がある

運動をすれば抗酸化酵素の働きが強くなりますが、その働きにも限界があります。
サイクリングやジョギングなどは強度が高い運動です。
だから活性酸素の除去に対応しきれなくなりリスクの低減に繋がらなかったのです。
また家事やガーデニングなどは運動強度が低すぎたため、身体に影響がなかったということです。
これらの結果をまとめると以下の通りになります。
- 適度な筋トレは身体に良い
- 筋トレをすることで抗酸化酵素の働きが強くなり活性酸素を除去できる
しかしハードに筋トレをしすぎると活性酸素が大量に発生し、身体に悪影響を及ぼし寿命を縮める危険性があるので注意が必要です。
ハードに筋トレするならビタミンを摂るべき
ハードに筋トレする方は活性酸素の発生をまぬがれられません。しかし実はビタミンが活性酸素の除去に役立つのです。
自重などの筋トレならまだしも、ハードに筋トレしている方は寿命を縮めないためにもビタミンを摂取すると良いでしょう。
以下の記事でおすすめのビタミンを紹介していますので気になる方はぜひご覧ください。
まとめ
今回は筋トレのしすぎが寿命を縮めると言われるわけについて解説させていただきました。
筋トレのしすぎが寿命を縮めると言われているのは大量に活性酸素が発生するからです。
しかし活性酸素の発生に応じて抗酸化酵素の働きも強くなるため、筋トレは身体にむしろ良い影響を及します。
ただ、あまりハードにやり過ぎると抗酸化酵素の能力が追いつかなくなり活性酸素の除去ができなくなり、寿命を縮める可能性があります。
ある研究では週に2000kcalを消費する程度の運動が死亡危険率が低く、心臓発作の危険性も低かったとのこと。
「2000kcal/週」を目安に筋トレをしてみると良いかもしれませんね!