そんな人におすすめしたいのが、分割法という考え方です。
分割法を取り入れることで、筋トレのボリュームを調整できたり、怪我の予防にもなります。
今回は、筋肉博士の山本義徳先生の著書「ウェイトトレーニング-理論編-」を参考に、分割法を使った筋トレメニューの組み方について紹介していきます。
分割法とは
筋トレの分割法について、参考にさせていただいた著書はこちらです。
分割法とは、筋肉の部位を分けて行う筋トレのこと。
胸、背中、腕、脚、肩
など、それぞれ部位を分ければ、時間を短く、効率的な筋トレができるようになります。
部位を絞って行うため、使われない部位を休ませられるので、怪我予防にもなります。
分割法は2分割から5分割が一般的
筋トレの時間をどれだけ確保できるかは、人それぞれですが、2分割から5分割が一般的です。
分割回数が多くなるほど、1回あたりの筋トレ時間を短くできます。
あなたのライフスタイルに合わせて、適した分割法を当てはめると良いでしょう。
【山本流】分割法を使ったメニューの組み方
週に何回筋トレができるのかを把握できたら、実際に分割法を使ったメニューを作ってみましょう。
今回は山本先生が、著書の中でおすすめしている分割法を紹介します。
- 2分割:「上半身」「下半身」
- 3分割:「胸」「背中」「脚」
- 4分割:「胸+上腕二頭筋」「背中+上腕三頭筋」「肩+腹筋」「脚」
- 5分割:「胸」「背中」「肩」「腕」「脚」
山本流分割法①2分割
オーソドックスなやり方としては、「上半身」+「下半身」と分けることができます。
山本流分割法②3分割
大きな筋肉である「胸」「背中」「脚」を別々に分けると良いでしょう。
これらを同じ日に行ってしまうと、メニュー数が増えがちになってしまうからです。
- 「胸+上腕二頭筋+腹筋」
- 「背中+上腕三頭筋」
- 「脚+腕+肩」
に分割して筋トレを行うと良いでしょう。
ただ冒頭でもお話しした通り、「胸+背中」はメニューの数が多くなりがちなので、気をつけてください。
山本流分割法③4分割
4分割で行う場合は、
- 「胸+上腕二頭筋」
- 「背中+上腕三頭筋」
- 「肩+腹筋」
- 「脚」
と分割して筋トレを行うと良いでしょう。
腕を太くしたい場合は、腕だけの日を設けるのも良いと思います。
その場合は、「胸+肩(サイド+リア)+腹筋」「背中+肩(フロント)」「腕」「脚」という分割にすると良いでしょう。
山本流分割法④5分割
週5回の筋トレをする場合は、
- 「胸」
- 「背中」
- 「肩」
- 「腕」
- 「脚」
と5分割できます。
ただ、さまざまな研究結果を見てみると理想は、「各部位を週2回トレーニング」することが筋肥大には1番効果的だとされています。
5分割だと、間が空き過ぎるかもしれません。
ダイエット目的などであれば良いのですが、オフの日数も減るため、山本先生はあまりおすすめはしていないようです。
個人的には3分割が1番しっくりくる
山本先生の著書を参考にいろいろな分割法で筋トレをしましたが個人的に1番しっくりきたのが「胸+肩+上腕三頭筋」「背中+上腕二頭筋」「脚+腹筋」という3分割です。
3分割で1週間のメニューを組むと、以下の通りになります。
- 月:胸(メイン)+肩+上腕三頭筋
- 火:背中(メイン)+上腕二頭筋
- 水:オフ
- 木:胸+肩・上腕三頭筋(メイン)
- 金:オフ
- 土:背中+上腕二頭筋(メイン)
- 日:脚+腹筋
月曜日は、胸をメインに補助的に使われる肩や上腕三頭筋を一緒にやる
火曜日は、背中をメインに補助的に使われる上腕二頭筋を一緒にやる
木曜日は、肩と上腕三頭筋をメインに胸を一緒にやる
土曜日は、上腕二頭筋をメインに背中を一緒にやる
日曜日は脚と腹筋をやる
個人的に脚は週1で良いかなと考えているので、このような分割法になりました。
分割法の5つの注意点
分割法を使った筋トレメニューを組む上でさまざまな注意点があります。
ぜひ以下のことも意識した上で分割法を組んでみてください。
- 1回の筋トレ時間の目安
- 連日筋トレをしない
- フレッシュな状態で筋肉に刺激する
- トレーニング量が均等になるように
- 拮抗筋を意識する
1回のトレーニング時間の目安
1回の筋トレの時間は大体「1時間前後」に設定すると良いでしょう。
なぜなら長時間筋トレすることには、さまざまなデメリットがあるからです。
- 集中力が続かず、後半バテる
- 筋肉を発達させる「テストステロン」のレベルが低下する
- 筋肉を分解する働きがある「コルチゾル」のレベルが上昇する
連日筋トレをしない
「毎日筋トレしよう!」なんて考えないでください。
最低でも、2日筋トレしたら1日完全オフにするペースくらいにしましょう。
例えば「筋トレはオフにして有酸素だけする」という人もいますが、これでは完全なオフとは言えません。
筋トレの量は少なくても確実に疲労して、「オーバーワーク」になりかねないからです。
完全なオフの日を忘れず、設けるようにしましょう。
フレッシュな状態で筋肉に刺激する
例えば、
- “上腕二頭筋”の筋トレをした次の日に“背中”の筋トレをする。
- “上腕三頭筋”の筋トレをした次の日に“胸”の筋トレをする。
というのは避けてください。
なぜなら使われる筋肉が重複してしまうからです。
背中のトレーニング種目は、プル(引く)系が多いですが、この時補助的に「上腕二頭筋」が働きます。
ラットプルダウンや懸垂をして、なぜか上腕二頭筋が筋肉痛になったという経験はないでしょうか?
前日の筋トレで疲労している状態では最後まで引ききれず、メイン(背中)の筋肉に十分な刺激を与えられません。
胸の場合も同じです。
胸の種目は、プッシュ(押す)系が多いですが、このとき補助的に「上腕三頭筋」が働きます。
意外と見落としがちな部分なので、特に注意してメニューを組んでください。
トレーニング量が均等になるように
「今日は3種目」だけど「明日は10種目」するというような、明らかにアンバランスな分割は避けましょう。
これでは、分割している意味がありません。
先ほどもお話しした通り、「胸」「背中」「脚」は、筋肉が大きいためメニュー数が多くなってしまいがちです。
これら解決するために例えば「胸+上腕二頭筋+肩」にするなど、「大きな筋肉1箇所」+「小さな筋肉1〜2箇所」に設定してメニューを組むと良いでしょう。
拮抗筋を意識する
拮抗筋とは、逆の作用をする筋肉のことで、簡単に言えば「表と裏」の筋肉のことです。
例えば上腕二頭筋の筋トレをした後に、上腕三頭筋の筋トレすれば、その間上腕二頭筋はリラックスでき、回復を促進させることができます。
このように、拮抗筋を意識した筋トレの方法を「スーパーセット」と言います。
上腕の筋肉以外にも、拮抗筋には「胸筋と背筋」「大腿四頭筋とハムストリングス」などがあります。
スーパーセットを取り入れることで、より短時間で筋トレを終わらせることができるので、時間がないときにおすすめです。
山本流分割法のまとめ
今回は、分割法について紹介しました。
分割法を取り入れることで、短時間で尚且つ効率的な筋トレができるようになります。
まずは自分が「週何回筋トレができるのか」を把握した上で、自分に適した分割法を取り入れてみてください!
筋トレ後はプロテイン
分割法を使って効率的な筋トレをした後は、プロテインを飲みましょう!
筋トレ後の3時間は、「筋肉のゴールデンタイム」と言われています。
この時間内にしっかり栄養を届けるには、プロテインが効率的です。
食事でタンパク質を補給しても、消化が遅いためゴールデンタイムには間に合いません。
ぜひプロテインを飲んで、目指す身体になりましょう!
1回の筋トレで全ての部位を鍛えている
筋トレの時間を短くする方法はないだろうか