筋肉をつけるために行う筋トレ。でも筋肉の種類によって正しい筋トレがあることを知っていますか?
実は筋肉にはさまざまな種類があり、それぞれ適した回数や重量があります。
だから何でもかんでも高重量で筋トレすれば良いというわけでもありません。
今回は筋肉の種類に適した筋トレの方法(回数・重量)について紹介していきます。
筋肉にはさまざまな種類がある
冒頭でもお話しした通り、ひとえに「筋肉」といっても、さまざまな種類があります。
そして筋肉の種類の中でも特に有名なのが「紡錘状筋」と「羽状筋」です。
この2つの筋肉は上腕二頭筋や上腕三頭筋に位置しますが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
紡錘状筋の特徴
マッチョの象徴とも言える上腕二頭筋や大胸筋は「紡錘状筋」と言う種類で腱に対して平行に並んでいます。
そのため収縮スピードはとても早いです。
しかし、最低限の筋繊維しかついていないので発揮できる力はそれほど大きくないというのが特徴です。
紡錘状筋に分類される筋肉
- 幅広く扁平な筋肉群…腹筋群
- 開閉する場所についている円形の筋肉群…口、眼、肛門などの筋肉
- 真ん中が盛り上がり端が細い筋肉群…上腕二頭筋
- 平行で薄く、長い筋腹の筋肉群…回内筋
- 扇状で三角形をしている筋肉群…大胸筋、広背筋、僧帽筋
羽状筋の特徴
上腕の7割を締めると言われている上腕三頭筋や広い肩幅を作る三角筋は「羽状筋」と言う種類で腱に向かって斜めに並んでいます。
そのため紡錘状筋と違って収縮スピードはあまり早くありません。
しかし筋繊維の数が多いので発揮できる力は強いというのが特徴です。
羽状筋に分類される筋肉
- 半羽状…後脛骨筋(足の深いところにある筋肉)
- 両羽状…大腿直筋(大腿四頭筋に中の1つ)
- 多羽状…上腕三頭筋、三角筋
科学的に証明された筋肉の特徴
筋肉の種類の中でも代表格とも言える「紡錘状筋」と「羽状筋」ですが、それぞれどのような筋トレ(重量・回数)をすれば良いのか。
実際に行われた2つの研究を見ていきましょう😌
筋トレ経験者を対象に上腕二頭筋(紡錘状筋)と上腕三頭筋(羽状筋)のトレーニングを「高重量で8〜12reps 3セット郡」「低重量で25〜35reps 3セット郡」に分けて比較した。*1
その結果、
・上腕二頭筋は「低重量で25〜35repsを3セット」郡の方が筋肥大した。
・上腕三頭筋は「高重量で8〜12repsを3セット」郡の方が筋肥大した。
筋トレ経験が2年以上ある20名の大学生を対象に「20repsずつインターバル30秒で3セット郡」「8repsずつインターバル3分で3セット郡」に分けて上腕二頭筋の3種類のトレーニングを行わせた。*2
その結果8週間後に、
・「20repsずつインターバル30秒で3セット」郡では約10%の筋肥大した。
・「8repsずつインターバル3分で3セット」郡では約5%の筋肥大した。
*1Effects of Low- vs. High-Load Resistance Training on Muscle Strength and Hypertrophy in Well-Trained Men *2Effects of rest intervals and training loads on metabolic stress and muscle hypertrophy.
筋肉の特徴に応じた「正しい回数・重量」の設定
2つの研究結果を参考に「紡錘状筋」と「羽状筋」の筋トレの方法を考えてみましょう。
低重量・高回数が最適な紡錘状筋
紡錘状筋(上腕二頭筋など)の筋トレをする時は低重量でreps(回数)を増やした方が筋トレの効果が高まりそうです。
むやみに高重量で筋トレするのではなく、低重量で回数を増やして筋トレする。
よく反動を使って高重量でアームカールを行なっている方も見かけますが、それはバリエーションの1つとしては良いですが効果的とは言えません。
あくまでも低重量で丁寧に筋トレを行うことを意識しましょう。
高重量・低回数が最適な羽状筋
羽状筋(上腕三頭筋など)の筋トレをする時は高重量でreps(回数)を減らした方が筋トレの効果が高まりそうです。
紡錘状筋である上腕二頭筋などとは違って、逆に多少反動を使ってでも高重量で筋トレした方効果的。
しかし高重量でのトレーニングは怪我する危険性もあります。
私自身、上腕三頭筋の「フレンチプレス」をしている時に何度か肘を痛めた経験があります。
だから高重量で筋トレする時は「ディップス」や「ナローベンチプレス」などの、あまり肘に負担のかからない方法で行った方が良いでしょう。
まとめ
今回は筋肉の種類と正しい筋トレの重量・回数の設定方法ついてお話しさせていただきました。
筋肉には大きく2種類「紡錘状筋」と「羽状筋」があります。
紡錘状筋は上腕二頭筋や大胸筋が該当しますが、これらの筋肉は「低重量・高回数」の筋トレが適しています。
対し羽状筋は上腕三頭筋や三角筋が該当しますが、これらの筋肉は「高重量・低回数」の筋トレが適しています。
筋トレにおいて「絶対この方法が良い」と言うのはないと思いますが、筋肉の種類によってこのような特徴があることは覚えておいた方が良いでしょう。
ぜひ今日からの筋トレで活用してみてください👍
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