握力を鍛えようと前腕の筋トレをされている方が多いように思いますが、実は前腕の筋トレで握力は鍛えられません。
なぜならこの2つの筋肉は違うからです。
前腕は手首を曲げて筋トレすることで発達しますが、握力は指を曲げることで発達させることができます。
だから握力を鍛えるために前腕の筋トレをしても無駄だということです。
握力を鍛えたいのであればハンドグリップ等を使った筋トレを行いましょう。
この記事では前腕を鍛える筋トレ種目について紹介していきます。
前腕の筋トレで注意すべきこと
上腕を鍛える人は多いですが前腕を鍛えるという方はあまり目にしません。
ただ、上腕だけ太くて前腕が華奢(きゃしゃ)なのもバランス的にどうなのかと。
この記事では前腕を鍛える筋トレメニューについて紹介していきますが、その前に前腕を鍛える時の注意点があります。
それは前腕の筋トレは可動範囲が狭いため、1レップ当たりにかかる時間が非常に短くなる(筋緊張時間:TUTが短い)ということです。
例えば、スクワットをした場合1レップを行うのに5秒程度はかかると思いますが、リストカールなどは1秒程度で1レップを行うことができます。
だから他の部位と同じようなレップ数では筋肉への刺激が足りない可能性があります。
そのため可動範囲が狭い分、より多くのレップ数をこなすことを意識しましょう。
前腕に効く筋トレおすすめの筋トレとは
前腕に効く筋トレとして今回紹介する種目はこちらです。
- リスト・ローテーション
- バーベル・リストカール(オーバーグリップVer.)
- バーベル・リストカール(アンダーグリップVer.)
- バーベル・ビハインド・リストカール
- シーテッド・ロープーリー・リストカール
それではそれぞれの筋トレ種目について解説していきます。
前腕の筋トレ①リスト・ローテーション
ストレートバーを両腕を使って前後に回転させて鍛えるトレーニング法です。
トレーニング方法
- 両手の手のひらを下に向けて手幅は肩幅くらいにしてストレートバーを握ります
- 両腕を交互に使って新聞紙を巻くように手首を伸ばしてストレートバーを回転させます
- 終わったら手首を曲げて逆方向にストレートバーを回転させます
- 両方向を大体同じ回数行うようにします
注意点
あまり重い重量で行うとうまく回転させられずバーを落としてしまう危険があります。
適度に軽い重量で高回数行うようにしましょう。
前腕の筋トレ②バーベル・リストカール(オーバーグリップVer.)
トレーニング方法
- フラットベンチに腕を乗せ地面に膝をつきます
- バーベルをオーバーグリップ(手のひらを下に)で握りフラットベンチから手首は浮いた状態にします(開始位置)
- 手首を上に曲げてバーベルをあげます。この時動くのは手首だけで腕は動かさないようにします
- ゆっくり開始位置に戻る
注意点
フラットベンチに腕を置く時ベンチの上には腕だけを置き手首は浮いた状態にします。
また、バーベルを上にあげる時動作するのは手首だけで前腕は動かさないようにしましょう。
前腕の筋トレ③バーベル・リストカール(アンダーグリップVer.)
トレーニング方法
- フラットベンチに腕を乗せ地面に膝をつきます
- バーベルをアンダーグリップ(手のひらを上に)で握りフラットベンチから手首は浮いた状態にします(開始位置)
- 手首を上に曲げてバーベルをあげます。この時動くのは手首だけで腕は動かさないようにします
- ゆっくり開始位置に戻る
注意点
オーバーグリップで行った時と同様にフラットベンチに腕を置く時ベンチの上には腕だけを置き手首は浮いた状態にします。
そしてバーベルを上にあげる時動作するのは手首だけで前腕は動かさないようにしましょう。
前腕の筋トレ④バーベル・ビハインド・リストカール
トレーニング方法
- まっすぐに立ち(しゃがんだ状態で)背中の後ろでバーベルをオーバーグリップで握ります。この時手幅は肩幅程度に開きます(パワーラック内でセーフティーバーをバーベルを持ちやすい位置にセットして行なうと行いやすい)
- 手首を天井に向かってカールさせ、バーベルをゆっくりと上げます
- 開始位置に戻る
注意点
バーベルを上にあげる時動作するのは手首だけで前腕は動かさないようにしましょう。
前腕の筋トレ⑤シーテッド・ロープーリー・リストカール
トレーニング方法
- ケーブルマシーンの低い位置にEZカールアタッチメントもしくはストレートバーアタッチメントを取り付けます
- ベンチをケーブルマシーンの正面に置いて足を肩幅程度に開き座ります
- 重量を選択して両手でアタッチメントを握り手首を膝の上に置きます。この時上体は前傾させ前腕は太ももの上に置きます(開始位置)
- 手首を伸ばしてアタッチメントを可能な限り下げ手首を曲げてできるだけ高くカールさせましょう
- ゆっくり開始位置に戻る
注意点
手首を膝の上に置き手は浮いた状態にします。
前腕は太ももの上に固定し、手首だけの力でアタッチメントを上げるようにしましょう。
まとめ
今回は前腕を鍛える筋トレ種目について紹介させていただきました。
前腕の筋トレにおいて重要なことは“手首を曲げる”ということです。
よく間違える人が多いのが“前腕を鍛えれば握力が強くなる”ということです。
握力はあくまでも指を曲げて鍛えるもので、前腕と握力で使われる筋肉は全く別物なので気をつけてください。