重量やセット数は意識しても意外と見落としやすい筋トレ時の動作スピード。
ひと昔前はスロートレーニングというゆっくりしたスピードで行う筋トレが流行った時期もありました。
最近もネガティブ重視という考え方が広まり、動作スピードは遅い方が効くという見方もありますよね。
今回は意外と見落としがちな筋トレ時の動作スピードについて解説していきます。
筋トレの動作スピードは目的に応じて変えるべき
筋肉には大きく「遅筋」と「速筋」という2種類の筋肉があります。
- 遅筋(筋繊維は太くなりにくい):
酸素を使用して運動する筋肉。主に有酸素運動で使われる。 - 速筋(筋繊維は太くなりやすい):
酸素を使用せず運動できる筋肉。主に無酸素運動で使われる。
実は筋トレの動作スピードを変えることで鍛えられる筋肉が変わります。
ひとえに筋トレすると言ってもゴリゴリのマッチョになりたい方もいれば、引き締まった身体が欲しいという方もいるでしょう。
だから筋トレ時の動作スピードはあなたがなりたい身体と照らし合わせて変えるといいでしょう。
引き締めたいなら少し早めのスピードで
もし身体を引き締めることが目的で筋トレをしているのであれば動作スピードは少し早めがおすすめ。
少し早めに動かすことで鍛えられるのは主に遅筋だからです。
遅筋は筋繊維が太くなりにくいので引き締まった身体を手に入れることができます。
そして遅筋は有酸素運動で代表されるように長時間の運動でもバテにくくスタミナがある筋肉。
脂肪燃焼させるためにも回数は少し多めに設定するといいでしょう。
ゴリマッチョになりたいなら少し遅めのスピードで
筋肉を大きくしてゴリゴリな身体を目指すのであれば動作スピードは少し遅めがおすすめ。
遅めに動作することで筋肉内に流入する血液量が制限され、いわば酸欠のような状態になります。
そうすると筋肉内で利用できる酸素が減るため、酸素を使用しなくても動ける速筋が多く使われるようになるのです。
速筋は筋繊維が太くなりやすい筋肉。これを鍛えることで太く男らしい身体を手に入れることができます。
とはいえ遅すぎる動作スピードは逆効果
ゴリゴリのマッチョになりたいのであれば少し遅めの動作スピードがおすすめと言いましたが、遅すぎるのは逆効果のようです。
その理由はこちら⬇️
ニューヨーク市立大学で、一定の基準を満たした「運動スピードと筋肥大に関する」8つの研究結果をまとめた報告をしています。*
この報告によると、
- 速い:0.5〜4秒
- 中程度:4〜8秒
- 遅い:8秒以上
3種類の運動スピード毎に筋肥大への効果(平均効果量)を比較したところ、
“0.5〜8秒”までの運動スピードの変化による、筋肥大への効果に大きな差はなかった。(0.5〜4秒が若干筋肥大への効果は大きかった)
逆に10秒以上かけたスロートレーニングを行なった場合に筋肥大への効果は低下したと報告されています。
この報告からゆっくりした動作スピードは「8秒以内」で行った方がいいといえます。
※8秒というのは往復の秒数(1rep)です。
ベンチプレスで言えば挙上してから下ろすまでの1repを8秒以内で完結するということです。
筋トレ時の動作スピードに関するまとめ
今回は筋トレ時の動作スピードについて解説しました。
筋トレで身体を引き締めたいなら動作スピードはやや早めで。そうすることで遅筋が鍛えられ引き締まった身体を手に入れることができます。
逆にゴリゴリなマッチョになりたいのであれば動作スピードはやや遅めがおすすめ。
やや遅くすることで遅筋が鍛えられ、男らしいたくましい身体を手に入れることができます。
筋トレ後はプロテイン
身体を引き締めるにも大きくするにも筋肉をつけなければなりません。
そのために必要なのがプロテイン。筋トレ後はぜひプロテインを飲んで締めてくださいね👍