数ある筋トレメニューの中でも、全身を効率よく鍛えられるBIG3(ビッグスリー)。
よく、筋トレ初心者はBIG3のみで十分と言われますが、本当にそうなのか。
3種目(ベンチプレス・デッドリフト ・スクワット)のメニューだけで筋肉はつくのか、気になりますよね。
そこで今回は筋トレ初心者こそBIG3を取り入れるべき理由や、正しい筋トレのやりかたについて解説していきます。
筋トレ初心者こそBIG3をすべき理由
BIG3には「高重量が扱いやすい」、「時短できる」、「成長を実感しやすい」という3つのメリットがあります。
筋トレは「1年間続けられる人が4%以下」というデータがあるほど、なかなか続けられないもの。
だからこそ筋トレ初心者の場合は、筋トレ時間を短くでき、成長を実感しやすいBIG3はモチベーション維持にもつながるのでおすすめです。
BIG3とは
冒頭でも軽く触れましたが、BIG3とは「ベンチプレス」、「デッドリフト 」、「スクワット」の3種目のこと。
それぞれ主に鍛えられる筋肉の部位
- ベンチプレス→胸
- デッドリフト →背中
- スクワット→脚
そして、BIG3が効率的な筋トレと言われる理由は、補助筋も鍛えられるからです。
補助筋を含めるとこんなに鍛えられる
- ベンチプレス→胸、上腕三頭筋、肩
- デッドリフト →背中、ハムストリング
- スクワット→脚全体、腹筋
だから、初心者こそBIG3を行うメリットがたくさんあるのです。
もう少し詳しくBIG3のメリットについて紹介しますね。
BIG3のメリット・デメリット
ここではBIG3を行うメリットとデメリットについて紹介します。
BIG3のメリット
- 高重量を扱いやすい
- 時短できる
- 成長を実感しやすい
筋トレには「単関節種目(アイソレート種目)」と「多関節種目(コンパウンド種目)」がありますが、BIG3に含まれるメニューは多関節種目に該当します。
多関節種目は単関節種目と比べて、多くの関節が同時に働くぶん、動員する筋肉が増え、より重い重量を扱いやすくなります。
例えば、ベンチプレスで100kgはできても、ダンベルフライで片側50kg(計100kg)を扱える人はまずいません。
なぜなら、ベンチプレスは多関節種目でダンベルフライは単関節種目だからです。
このようにBIG3は多関節種目なので、高重量を扱いやすく、筋トレ初心者でも筋肉をつけるにはもってこいの種目なのです。
また、高重量を扱いやすいぶん、記録の伸びを実感しやすい種目でもあります。
「自分は成長している!」と実感することで、筋トレのモチベーションにもつながるのでおすすめです。
BIG3のデメリット
- 全ての部位を網羅できるわけではない
- 怪我をしやすい
BIG3は1つのメニューでさまざまな部位を鍛えられますが、全てを網羅できるわけではありません。
BIG3では鍛えられない部位
- 上腕二頭筋
- 腹筋
- 肩
だから、BIG3をやるときに一緒に以下のメニューを追加することがおすすめです。
BIG3と一緒にやりたいメニュー
- ベンチプレス→+ショルダープレス(肩を鍛える)
- デッドリフト→+ラットプルダウンか懸垂(背中の上部、上腕二頭筋を鍛える)
- スクワット→+プランクやクランチ(腹筋を鍛える)
このように「BIG3+α」でメニューを作ることで、全身を鍛えることができます。
また、BIG3は高重量を扱いやすいメリットがある反面、怪我しやすい種目でもあります。
安全にBIG3を行うためにも、トレーニングギアは持っていて損はないでしょう。
BIG3をやるときの重量って
目的 | 回数 | こんな人におすすめ |
筋力アップ | 1〜5回 | パワーリフターを目指したい人 |
筋肥大 | 6〜12回 | マッチョを目指したい人 |
シェイプアップ | 12〜20回 | 筋肉は大きくせず、シェイプアップしたい人 |
BIG3をやるときの重量は、あなたの目的に合わせて設定するといいでしょう。
個人的には「8〜12回」できるくらいの重量に設定するのがおすすめです。
高重量でやる必要はない
過去の私も経験したことなのですが、初心者に限って重量にこだわって、闇雲に高重量で筋トレをしようとしてしまう。
BIG3は確かに高重量を扱いやすいですが、その反面ケガするリスクや、追い込みきれなくなってしまうことがあります。
これでは効率のいい筋トレとは言えません。重量にこだわりたい気持ちはわかりますが、まずは安全に確実に筋トレを行える重量に設定しましょう。
また、最近の研究では筋肥大に重量はあまり関係ないことがわかっています。
重量は軽くても疲労困憊になるまでやれば、筋肉はつくので焦らず筋トレを行いましょう。
BIG3のやり方
BIG3は高重量を扱いやすい種目である反面、怪我しやすい種目でもあります。だから、正しいフォームを身につけることが重要。
ここでは、それぞれの種目の正しいやり方について紹介していきます。
ベンチプレス
ベンチプレスの正しいやり方には、5つのポイントがあるので、それぞれ図解でくわしく紹介していきます。
- 基本姿勢
- 握り方
- 手幅
- 肘の位置
- 軌道
基本姿勢
まず、ベンチに寝たら肩甲骨を寄せて胸を張ります。
このような姿勢をとることで肩甲骨は胸郭の下に収まり、ベンチ座面と密着するため、ベンチプレス中に肩が動かなくなります。
また、首の緊張を保つためにベンチに頭はつけないほうが良いです。
イメージとしては、髪の毛がベンチの座面に触れるくらいで、5mmくらいの隙間を保ちましょう。
足はベンチに乗せたりせず、地面に置きましょう。足幅は広めにとることで股関節が横にぐらつかず、安定させることができます。
握りかた
握りかたのコツは、「親指を下に向けて手を少し内側に向ける」イメージです。
具体的には、橈側縦線(生命線)が、バーベルに沿うように握るといいでしょう。
手幅
正しいベンチプレスを行うには、手幅はとても重要になります。
手幅が狭すぎると上腕三頭筋に負荷が逃げてしまうため、高重量が扱えなくなるし、逆に広すぎても可動域が狭くなりすぎて、上手く鍛えられません。
最適な手幅はバーベルと前腕が直角になるところです。肘は常にバーベルの真下にあるようにします。
イメージとしては、バーベルを胸に下ろした位置では前腕とベンチが直角の関係になり肩関節の真上に下ろすような感じです。
しかし、これだけでは問題があります。
肘の位置
バーベルが肩関節の真上を動く軌道が1番いい方法なのですが、このやりかたには問題があります。
なぜなら、バーベルを下ろしたときに固定されている肩甲骨に腕の骨がぶつかり、「肩のインピンジメント」が起こるから。
肩のインピンジメントとは:
江戸川病院 肩関節インピンジメント症候群
投球障害肩の一種です。 インピンジメントというのは、『衝突』という意味です。 肩関節を動かす際に、関節付近で他の骨や筋肉との衝突が生じることによって、組織の損傷が起こって痛みが生じる病気です
よく、ベンチプレスをして肩を痛めたという人がいますが、多くの原因はこれです。
これを避けるために、肩甲骨の真上を動かすのではなく75度くらいに肘を下げることによって、安全にベンチプレスを行うことができます。
バーベルの軌道
バーベルの軌道は、「乳首らへん〜肩関節の真上」を目指した軌道が最適です。
また、胸の位置が腕よりも高くなると、大胸筋と三角筋が引っ張られるため(ストレッチ)筋トレの効果を高められます。
デッドリフト
デッドリフトのやりかたについて、図解で紹介していきます。
スタート位置(バーベル)
バーベルを足の中心(すねから2.5cm〜4cmの位置)に置き、グリップが決まったらバーベルを動かさないように胸を張ります。
スタート位置(姿勢)
バーベルを握ったら、背中の筋肉を収縮させます。ここで注意してもらいたいのが、肩甲骨は寄せないことです。
高重量を扱うときに、その姿勢を維持できないので、ベンチプレスのように肩甲骨を寄せる必要はありません。
あくまで背中の筋肉を緊張させるくらいのイメージです。
バーベルを引き上げるときの軌道
背中の角度は一定に保ちながら、バーベルを脚にそって挙げます。
ここで注意したいのが、ケガを恐れて脚(すね)から遠い位置でバーベルを挙げないようにすること。
これでは重心が足の中心よりも前に出てしまっているため、バランスが崩れてしまいます。
バーベルがすねに当たって擦れるのが怖い場合は、長ズボンを履くなど、怪我を気にしない環境づくりが大切です。
フィニッシュ位置
バーベルを引き上げたら胸を張りましょう。このとき、上半身をのけ反らす人もいますが、その必要はありません。
背中を反らしすぎると負荷が脊柱に集中し、「椎間板や椎間関節」と呼ばれる部分のケガにつながる可能性があります。
バーベルを下ろすときも挙げたときと同じように、脚(すね)に沿わせながら行いましょう。
スクワット
スクワットはイメージしやすい種目だと思うので、ここでは注意点について紹介していきます。
- バーベルの握りかた
- グリップ幅
- 足幅
バーベルの握りかた
多くの人は親指を下に置いてシャフトを握ると思いますが、その状態だと手首が寝てしまって、手首や肘に重量の一部の負担がかかってしまいます。
実際、私はこれで手首を痛めたことがあります。
怪我を防ぐには親指はシャフトの上に置いて握ることです。また、リストラップを巻いて手首を固定することで怪我予防にもなります!
グリップ幅
ほとんどのバーベルシャフトには81cmのラインが刻まれていると思います。その内側を持つようにしましょう。
できるだけグリップ幅を狭くしたほうが、肩の筋肉が引き締まり、バーベルが背中に食い込まなくなるからです。
それに加え、安定性が増し、より安全にスクワットを行うことができます。
※補足:
これには腕の長さや柔軟性も関係してくるので、ひとえにどの位置が正解とは言えません。
まずは自分で試してみるといいでしょう。
足幅
足幅を広くとりすぎると、しゃがみこむ早い段階で内転筋(ふとももの内側の筋肉)が限界まで伸ばされてしまいます。
逆に足幅が狭すぎると、太ももがお腹に当たってしまいます。
個人的なおすすめは、足幅はかかとを肩幅と同じくらいに開き、つま先を外側に大体30度くらい開いてスクワットをする方法。
こうすることで、内転筋もしっかり鍛えることができ、可動範囲を広くとることができます。
最短で筋肉をつけるために必要なもの
ここまでBIG3の魅力や、やりかたについて紹介してきましたが、ここでは効率よく筋肉をつけるために必要なものについて紹介していきます。
筋トレするなら持っておきたいもの
- トレーニングギア
- サプリメント
トレーニングギア
BIG3は高重量を扱いやすい反面、ケガしやすい種目でもあります。安全にBIG3を行うためにも、以下のトレーニングギアがおすすめです。
- トレーニングベルト
- リストラップ
- パワーグリップ
トレーニングベルト
トレーニングベルトは腹圧をかけやすくしてくれるため、「腹筋の強化」や「腰痛の予防」に最適です。
特にBIG3をやるときには大活躍してくれるトレーニングギアなので、おすすめですよ。
最初の1本におすすめなのは、「ゴールドジムのトレーニングベルト」です。コスパがよく、使いやすいです。
リストラップ
リストラップは手首を固定してくれるもので、ベンチプレスやスクワットをするときに使うことでケガ予防になります。
値段が高いものは生地がしっかりしているので高重量にも負けませんが、初心者の場合は安いもので十分だと思います。
コスパで選ぶなら個人的には「FERRY(フェリー)」がおすすめ。1000円くらいで買えて、耐久性もバッチリです。
パワーグリップ
パワーグリップは握力の補助をしてくれるトレーニングギアです。
特にデッドリフトや懸垂をするときに、握力が先に負けてしまって、思うように追い込めなかった経験はありませんか?
パワーグリップを使うことで、それを解決できます。
個人的にコスパで選ぶなら「ALLOUT」がおすすめで、値段が高くても間違いないものを選びたい場合は「Versa Gripps」がいいと思います。
サプリメント
最短ルートで筋肉をつけるには、栄養補給も重要になります。特にタンパク質の摂取は必要不可欠です。
目安として1日あたり「体重×2g以上」のタンパク質をとるようにしましょう。
例えば体重60kgの人なら120g以上になります。これはコンビニのサラダチキン約5個分です。
100g当たりのタンパク質含有量
食品名 | タンパク質 |
生ハム | 24g |
とりささみ | 23g |
ローストビーフ | 22g |
魚肉ソーセージ | 12g |
プロテイン | 80g |
なかなか食事だけでタンパク質を補うのは難しいですよね。そんなときにおすすめなのが、プロテインやEAAです。
筋トレ中はEAAを飲み、筋トレ後はプロテインを飲むことで、必要なときに必要な栄養素を取り入れることができ、最短で筋肉をつけることができます。
個人的にプロテインは「エクスプロージョン」。EAAは「アンビークオールインワンEAA」が、さまざまなサポート成分も一緒に摂れるのでおすすめです。
初心者こそBIG3をやるべき理由 まとめ
今回は初心者こそBIG3をやるべき理由について紹介しました。
BIG3には「高重量が扱いやすい」、「時短できる」、「成長を実感しやすい」という3つのメリットがあります。
初心者の場合は、まず「筋トレを続ける習慣」をつけることが重要なので、BIG3はまさに最適。
時間をかけず、成長が実感しやすいのでモチベーションを維持できます。
また、筋肉をつけるには筋トレだけでなく、栄養補給も重要になります。
特にタンパク質は筋肉の材料になるので、1日に「体重×2g以上」は摂取するようにしましょう。
最近ではベースブレッドや冷凍宅配弁当などの、ボディーメイク向けの商品も多くなりました。
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